医療法人 幸明会 松下内科クリニック 千里中央駅前(徒歩1分)/電話:06-6873-7800
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頭痛のお話

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頭痛について

「頭痛」は、誰しもが日常的に経験する、ありふれた、とても頻度の高い症状です。それ故にご本人も病気としての意識に乏しく、あるいは周りの方の認識、理解も得られにくく、頭痛のみで医療機関を訪れる機会はまだまだ少ないと思われます。頭痛はあるけれども、仕方なく我慢したり、あるいは市販の頭痛薬でなんとか対処しているという方が実際には、非常に多く、その結果、仕事の効率が落ちたり、日常業務や家事にも支障を来したり、さらには睡眠不足、食欲低下などから、体調を崩す原因となったりすることもあるのです。
しかしながら、「頭痛」に対する最近の考え方は、「頭痛(ここでは慢性頭痛を主に指します)」は、医療機関で治療する疾患群であり、市販の頭痛薬を頻用することは、胃腸障害、貧血などの原因となるのみならず、後に述べる薬物乱用頭痛を引き起こすなど、間違った対処法であることがわかってきています。是非、ご自身の頭痛の原因やタイプがいずれに当てはまるのかを正しく理解し、適切に対処されることをお勧めします。

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頭痛の疫学

一般人口を対象にした調査では、約40%の人が何らかの頭痛症状を経験しているとされています。

内訳は片頭痛(疑いも含む)が8.4%、緊張型頭痛(疑いも含む)が22.4%、その他(群発頭痛を含む)が9.0%となっています。このうち頭痛を主訴に医療機関を訪れる場合は、ほとんどが片頭痛と群発頭痛であるといわれています。

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頭痛の診断

あなたの頭痛は命に関わる頭痛?それとも、片頭痛?緊張型頭痛?群発頭痛?

あなたの頭痛は以下のどちらに当てはまりますか?

以下に該当する症状はないですか?

  • 突然出現する頭痛(程度は金槌で殴られるほどから、軽度のものまで様々あり、頭痛の強さの程度では必ずしも判断できない、むしろ頭痛症状が「突発完成」することがより重要)
  • 朝方に強く、1-2ヶ月かけて増悪する頭痛
  • 発熱や突然の首の痛みを伴う頭痛
  • 左右いずれかの手足の脱力や痺れ、喋りづらさ、物が二重に見える、明らかなめまい、ふらつきなどを伴う頭痛
  • 50才以降に初発する頭痛
  • 1-6ヶ月前に頭を強く打った。

二次性頭痛の可能性があります。
これらは命に関わる可能性のある危険な頭痛であり、脳外科受診が勧められます。
すぐに受診して下さい。

なお危険な頭痛の可能性が残ります。
当クリニックを含め、頭痛外来を速やかに受診して下さい。

頭痛の回数や程度により、日常生活への支障は?

片頭痛群発頭痛の可能性があります。
当クリニックを含め、頭痛外来を受診して下さい。

筋緊張型頭痛の可能性があります。
市販の頭痛薬を月5回以上服用されている場合は、当クリニックを含め、頭痛外来を受診して下さい。

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最近の話題(薬物乱用頭痛について)

薬物乱用頭痛

一般人口における有病率は疑い例を含めると、1-2%にも達し、頭痛を主訴に神経内科を受診する患者さんの5-10%が薬物乱用頭痛に相当すると考えられています。1:3.5と女性に多く、日本の日常診療では、市販の頭痛薬を習慣性に服用するケースも潜在的にはかなり多いと推定されます。これらは効き目の強い複合鎮痛剤で、カフェインなど依存性のある物質が含まれています。頭痛が1ヶ月に15日以上存在し、3ヶ月を超えて定期的に1ヶ月に10日以上の頭痛薬を服用している場合に可能性があります。頭痛薬を服用し続けることで、頭痛がむしろ起こりやすくなり、正しい治療法により、頭痛薬は中止できると考えられています。ぜひ漫然と頭痛薬を服用せずに、当クリニックを含め、頭痛外来を受診してください。

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